スウェーデンから届いた可憐なジャズの花
あくまでも美しく清楚な歌声は聴く人の心を掴んで離さない
チェンバー・オーケストラとの共演による壮大なスケール感を持つ第2弾
2013年の4月に”It Had To Be You”でノスタルジー溢れるチャーミングな歌声でデビュー、瞬く間に日本のファンの心をつかんだイザベラ・ラングレン。スイート・ジャズ・トリオの最新作”Why Try To Change Me Now”にゲストシンガーとして参加。2014年3月のスイート・ジャズ・トリオ日本ツアーで初来日しスタンダードの名曲の数々を感動的に歌い上げ評価を決定づけた。
彼女の魅力はスタンダードナンバーに対する造詣の深さと歌詞を大切にして歌い上げる感性豊かな歌唱力である。
来日している時に「次の作品はストリングスを入れたゴージャスな作品を考えているの」と言っていた彼女。その言葉通り、ザ・ノルディック・チェンバー・オーケストラを迎えて録音された新作は、プロデューサーにスウェーデンを代表するトランぺッターでもあるペーター・アスプルンド、編曲・指揮にマッツ・ホリング、そして彼女のレギュラー・トリオに加えヨアキム・ミルダー(Ts), ロバート・ノードマーク(Ts)などの人気と実力を兼ね備えたアーティストをフィーチャーした豪華なアルバムとなった。またイザベラは2曲の作品をこのアルバムに提供して自らの創作意欲の高さを示すアルバムである。
更に注目すべき点は2014年6月にハーノサンド劇場でチェンバー・オーケストラとライブでレコーディングされている事で、本作は彼女の音楽に対する真摯な姿勢と卓越した歌唱力が証明された作品となっている。
子供のころからジュディー・ガーランドやビリー・ホリデーを聞きながら育ったイザベラ・ラングレン。本作品は古き良き時代のジャズに対する彼女のオマージュであり、スウェーデンを代表するジャズシンガーの一人である事を示した壮大な作品である。