いかにもヨーロッパ人らしい趣きをもっている、プッテ・ウイックマンの優雅なクラリネットの響き。
そんな彼のプレイを人気ピアニスト、ヤン・ラングレンのトリオが美しく包み込んでゆく。
ふたつの個性が見事に溶け合いながら、絶妙のコラボレイションをみせた作品が、この「ウイー・ウイル・オールウェイズ・ビー・トゥギャザー」である。
プッテ・ウイックマンは、すでに60年以上にもわたって活躍してきた、スウェーデンの音楽界を代表するベテラン・プレイヤー。ヨーロッパではリーダー・アルバムも何枚かリリースされているが、日本で彼の作品は、いままでほとんど紹介されたことがなかった。
アルバムをお聴きになればわかるように、プッテ・ウイックマンは、とても優れた演奏技術と個性の持ち主である。彼の演奏にはひとこと"ナチュラル"という言葉がぴったりと当てはまる。
彼のクラリネットのトーンの、艶やかで美しい響き。
それはこの木管楽器が本来的にもっている美質を、ストレートに押し出したものということができるだろう。
岡崎 正通
